うすら若い新人の頃の話。
一度は首都に住もう!と何を思ったか卒業後は上京して大都会で社会の第一歩を踏んだ。
進学先は県庁所在地の都市部だったが在学中は住民票を移していなかったので書類上はド田舎から突然東京都民中央区民になった事になる。
大きな組織なので全国各地から新卒者が集まるため必然的に先輩たちも「いろんなとこ出身」、とても可愛がってくれた先輩が山口県出身だったので仮に山口先輩とする。
山口先輩は地方出身の不安でいっぱいの後輩にとても親切だった。私が紅茶党でコーヒーが飲めないと知ると銀座のど真ん中の交差点に立つ三愛ビルに当時あったトワイニングスに連れて行ってくれてまず美味しい紅茶を飲ませてくれた。「ここはロイヤルミルクティーの冷たいのが美味しいよ」ケーキも付いて1トレー2,000円もしたが充分その価値があった。
山口先輩のお世話はそこでは終わらない。
次の機会で連れて行ってくれたのが銀座コア内のコーヒー専門店(名前忘れてしまった💧)。「きっとこれならコーヒー苦手でも美味しく飲めるから」と勧められたのがカフェ・モーツァルトというアレンジコーヒー。
コーヒー苦手な割にコーヒー牛乳は飲めるとか六花亭のモカチョコ大好きとかカクテルにハマっててアイリッシュコーヒーは絶品だとか言っていたのを覚えていてくれていた。
苦手と思っていたコーヒーとの距離を少し縮めてくれた懐かしいエピソードである。
そんな思い出のカフェ・モーツァルトが急に恋しくなった。
スーパーでモーツァルトを買い、
モリヒコのコーヒーを淹れ、
47%という腹を下しそうな乳脂肪分多めの生クリームを泡立て、
100年後
朝っぱらから呑むという暴挙に出た或る休みの朝。
最高。
※モーツァルトはお酒です
が、
いや良くないか。