職場の後輩が何名かマルチ商法に手を出していることを知った。
情けない。
あろうことか、更に下の後輩に売りつける始末。
逆らえない立場の者を巻き込む。
しかも職務とはなんら無関係の個人的な資産が絡んでいる。
最悪だ!!
別の後輩と、そもそもマルチ商法にハマる理由は何なのか?と話していたら、
「モンソルビエさん、そういう奴らは獲物の心の隙を巧みに突いてくるんです」
そこから、今度は振り込め詐欺の話になった。
「むしろ僕がわからないのは振り込め詐欺に引っかかる理由です。みんな自分だけは引っかからない自信があったし、引っかかってる人を馬鹿にしたりもしていたって言うし」
それなら得意だ。それこそ、獲物の心の隙を突いてくる。マルチより簡単だ。
振り込め詐欺の「振り込まなければならない用件」は誰かを妊娠させただとか、会社のお金を使い込んだとか、事故ったとか、不名誉なものばかり。
可能ならば無かった事にしたい、
せめて早く解決したい、
自分の息子や孫などそのような不名誉から遠ざけたい一心だ。
『お金だけでカタがつくのなら』
ここだ。
お金だけでカタをつけようとするその心理に付け込んでくる。
よく考えてほしい。
事故ったのなら相手は一体どちら様なのか、安否はどうなのか、どこに入院しているのか、怪我の他に何か問題は?謝罪もしなければ、など、善良な市民であれば思いつくまともな行動はいくらでもある。
会社のお金を使い込んだのなら事の顛末はどうなっているのか、社会人として確認し把握しなければならないことはいくらでもある。
それらから全て目を背けてお金だけでとっととカタをつけようとする、そこを突いてくるのが振り込め詐欺の手口だ。
電話がかかってきた時、とにかく根掘り葉掘り詳細を尋ね、最終的に被害者に会いにいく算段をつけようとするとおそらく切れるだろう。
もっと簡単な獲物に変えたほうが効率的だからだ。