上半期で起こった事 2
昨年の話
父が闘病中は本当に色々あった。
搬送翌々日の午前9時過ぎ、実家で待機しているとふらりと次兄が現れた。普段は宿舎住まいだが日曜なのでなんとなく来たらしい。次兄はリビングを通り抜け和室の腰窓から海を眺めていた。
突然。
ガガッ
大きな音と揺れ。
地震!?
次兄「おまえら、すぐ外に出ろ。
静かにだぞ」
外?静かに?とりあえず只事ではないとだけは察してテンパった自分。最低限の荷物だけ持ち充電中のスマホをケーブルごと壁から抜き、長兄も仕事用のノートPCやタブレットやらをキャリーケースにぶち込み、、、と数秒2人でリビングを
パタパタと小走りで急いでいると、
ガガガッッ
次兄「静かに
歩け💢💢」
兄妹3人で比喩でもなんでもなく文字通り家を飛び出した。
当時の私の服装 : 尻の破れた親父のパジャマ
地震かと思ったあの激震と音は、家屋を支える金属の梁のうち中央部分の2本が錆びて損傷しズレた事で発生していた事を次兄から聞いた。
地震かと思ったよと言うと
次兄「地震ていうのは横揺れか突き上げだ。さっきは沈み込んだだろ?梁、ズレてるところで今は止まってるけど完全に落ちたら家はリビングの床に引っ張られるように2階も落ちて全壊する。本当に危なかった。まさか生きてるうちにこんな体験するとは思わなかった。俺は玄関から一番遠いところに立ってたし、脱出するには傷んだ梁の上を通過しなきゃならない。あの一瞬、ああ俺ここで死ぬんだなと思ったぞ」
瞬時に色々考えた。5月半ば、道北地方はまだまだ石油ストーブ現役だ。仮に父が元気に過ごしていたらこの家で家屋の倒壊と火災に巻き込まれ事故死していたかもしれない。
人生ってなんて複雑に織られているんだろう。。。